2011年3月11日金曜日

対応の早さ

長年広告屋で売り子、即ち営業をしていた経験からすると、営業マンの最大の要諦はクイックレスポンスにあると承知している。まずい話の場合は特にそうだ。断ったり謝ったりする事については出来るだけ早く、翌日になる時は朝一番で飛んで行けと教わった。今回の米国務省メア日本部長発言に関わるアメリカの対応を見る限り、この原則に則っているのがよく分かる。それも国務省の組織として実にスピーディーな意思決定をして行くのが如実に分かって面白い。

何と言っても次官補が来日のために飛行場で個人的見解で述べた事が、日本に着いたらもう政府の公式見解になったり、駐日大使を直ぐ沖縄に行かせたり、人事を発表する等のスピードは見上げたものだ。日本だったら公式見解を纏めるだけでも、先ず係員が作文して係長に上げ、補佐が赤を入れて課長が決済と手順を踏むだろう。課長以上は先ずめくら判と思えばいいが、局長の手元に届くにはそれ相応の時間が必要であるのは間違いあるまい。

厚労省の3号未納者救済に絡む課長通達に見られるように、我が国では政府を実質的にコントロールしているのが課長である事は、少し政府の内部に関わった事のある人間であれば衆知の事だ。アメリカ政府の官僚組織も似たような員数がいるのかどうか知らないが、政府の意思決定をキャリア(有資格者と内部では言っているようだ)とは言え下級官僚に任せていてはこう手際よくいかないだろう。政府は日本の公務員数は諸外国のそれと絶対数でも人口対比でも少ないとしている。ならばどうして迅速な対応がなされないのか、不思議でならない。

昨年12月に沖縄に赴く研修生に対する助言として講義をしたメア発言を、受講した生徒数人で確認の上で記録が発表されたようだが、全文を読むと実に考えさせられる。既に多くの識者コメントしている事はさて置き、別の面から考えた。

和の国、本音と建前を都合よく使い分ける国である事は誰も否定できないだろう。序に言えば、沖縄の人が大酒飲みで、子どもが多く(特に私生児)怠け者として注意を与えたらしいが、小生も、特に怠け者については多分にその要素を持っている事を否定できない。要するに日本人全体がそうなのは事実ではないか、蔑視かもしれないが、差別ではなかろう。

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