読後感「宇宙は何で出来ているのか」村山斉著

極楽とんぼが理解不能を承知で読み始めた。案の定でもあったが、別の意味で面白いとも言える。結局のところ、宇宙の謎を解くのは極小の世界を探求するしかないらしい。何故なら宇宙の果てまで行って調べる訳にはいかないが、極小の世界について調べて行くと宇宙発生時の事(140億年前に起きたとされるビッグバン)が段々詳らかになるらしい。これすなわち素粒子物理学なる代物。

これが著者の専門とする分野で、終戦直後の湯川博士以来2002年受賞の小柴博士の研究を挟み一昨年の小林、益川、南部の3博士に至る系譜を引き継いでの研究との事。そんな事もあり、近年その研究が随分と進んでいるようなのだ。一寸理解不能のまま書くと、ビッグバン発生から1億分の1秒にあった事が分かっているらしい。小柴博士の顔と結びついて印象にあるのだが、岐阜県にある「カミオカンデ」なんて実験施設の事も朧げながら分かってくる。

実際には分かっていないのだが、分かった事にしないと極小世界、素粒子が云々カンヌンと続くので読み終わる事が出来ない。この研究の元祖がアインシュタインで相対性理論やらE=mc²が経典の原本らしいが、面白いのは研究が進むにつれて、この理屈で説明がつかないところが次々に発見されているらしい。特に膨張を続ける宇宙の最後がどうなるかについては、急速に雲散霧消するか、固まってしまうのか、どっちに行ってもとても理屈が合わないとの事。

凡そ非科学の権化が言うのも可笑しいが、「あったり前でしょう、そんな事が分かってたまるか。」何もかにも明解になったのでは面白くない。宇宙は見ての通り、昔から吾輩見ている通りに出来ていて、吾輩が死ねば宇宙も同時に消えるだけだ。と思っていれば気楽なものなのに。恐らく昔も今も天才的な人達が居て(きっと著者もそうに違いない)、10次元の世界だ事の10のマイナス35乗何て計算を真面目にしている事を考えると、科学とは偉いものだとも思えてくる。

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