ふくろ祭り

普段「お住まいは?」と聞かれると「池袋です。」と答える事にしている。
実際は同じ豊島区内の池袋駅からは2.5km程離れた千川だが、池袋の方がずっとポピュラーなので分かりやすいだろうと思うからだ。ご近所の殆どは毎朝バス6か7停留所、地下鉄で2駅を乗って池袋迄行っている筈だ。小生は健康のため、池袋まで毎日30分掛けて昼飯を食いに歩いて行くことを日課にしている。従って自分でも池袋は居住地の感覚だが、実際には町が異なるので氏神様は千川とは異なる御岳神社である。(千川は長崎神社で今月の11,12日でお祭りは終わっている)

都内でも有数の繁華街の一つなので、ここの秋祭りは「ふくろ祭り」と称して盛大に執り行われる。昨日がその祭りで、広い氏子の町内から何台もの神輿が出て大賑わいであった筈。数年前迄は休日に通っていた碁会所が池袋駅のすぐそばの繁華街にあった事もあり、この神輿が池袋駅前に勢揃いする夕刻に見物するのが常であった。子供の頃故郷の氏神様のお祭りで、小さな子供神輿を担いで以来神輿担ぎの経験は無いのだが、大人神輿を見ていると日本人の原風景を見る思いで気持ちが良い。

昨日はやはり神輿の勢揃いを見る事は無かったが、昼の時間に駅付近の町内神輿4,5台を見る事が出来た。既に駅前は交通規制が敷かれて神輿のために広い道が確保されている。見物客も未だそんなに多くないので、近くでゆっくりと見物させてもらった。それぞれの神輿に、神輿毎に異なる揃いの袢纏姿の大人が大勢群がっている。全神輿の先頭には提灯を高く掲げた若者が二人、その後には浴衣に羽織のような袢纏を羽織り、雪駄姿の顔役めいた小父さんが先導役として歩いている。その中の一人に腰に煙草入れを差している人がいたが、今でも刻み煙草を吸っているのだろうか?それとも今日は伊達かな?こんな想像をしているだけでも楽しい。

大勢群がる担ぎ手も観察しているのも面白い。袢纏は同じでも足拵えはゴム引き足袋だったり足袋に草鞋だったりそれぞれ工夫をしている。下半身は褌一丁、パンツ、股引とこれも様々。男に女、それに結構体形からして40代後半から50近いのではと思えるような人迄、一種の興奮状態でわっせわっせとやっている。逆に本当の若い人が少ないような気がしないでもない。担ぎ手はある意味で皆高揚したいい顔をしているのが印象的だ。昔だったら職人さんとか、肌に彫り物を入れたような人が多いのだろうが、現代ではそういう方は少数派の筈。

何れにしても男たちは意気揚々と男っぽさを最前面に打ち出し、女もそれなりに誇り高く神輿に取りついているが、普段どんな職業についているか、この姿からはとても想像できない。因みに入れ墨をした人は大勢の中で1人も見かけなかった。帰り途に町内の寄り合い所があり、浴衣姿の爺さん婆さん連中がたむろして酒か茶を飲みながら談笑している。脇に大きな掲示板を設け寄付した人の名前がずっと張り出されていた。我が千川町の祭りの際は、寄付金が500円が相場と聞いたが、池袋町内では上は30万円から千円が最低のようだ。流石に繁華街は偉いものだと思ったり、千円以下は省略しているのかなと邪推をしたり。

マスコミは経済が大変だ、大恐慌が来そうだと大騒ぎをしているが、このような祭りを見物している限り、日本は平和で結構だなとしみじみ感じる。

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