2010年7月26日月曜日

大いに遊べ

子供が夏休みに入ると、朝の往来から子供の姿が消えて急に寂しくなる。強い陽射しの中を企業戦士のおじさんとおばさんが黙々と歩くだけで、ちっとも面白くない。しかし子供にとっては楽しい夏休みだ。思う存分仲の良い友達同士で遊びまわればいい。24日に内閣府が発表した「ひきこもり」に関する調査によると、家や自室に閉じこもって外に出ない若者の「ひきこもり」が全国で70万人に上ると推計されるとしている。(調査対象は15歳から39歳の男女5千人)

「ひきこもり」になったきっかけは<職場になじめなかった><病気>が共にトップの23.7%<就職活動がうまくいかなかった>20.3%と続き、更に<小中学校時代の不登校>と<人間関係がうまくいかなかった>11.9%となっている。有名人にも「ひきこもり」の経験者がいるぐらいだから、一概に全ての「ひきこもり」を社会悪と糾弾する訳にはいかないだろう。しかし往々にして、「ひきこもっていた人間」がある日突然凶悪犯罪に走っている実態も無視は出来まい。

原因は様々あるだろうし、事の善悪、好むと好まざるに関わらず家族は核家族化、家族の中でも親子兄弟間のコミュニケーションは少なくなる一方が現代の実態だろう。代わりにテレビラジオにゲーム機やパソコン、マンガに音楽とひきこもっていてもする事に不自由が無いと言う事に違いない。この辺が我々の世代とは大違いで、旨いコメントが出来ない。一つ希望的に言うとすれば「大人たちは自分達で大いに羽を伸ばして遊んでいる。しかし、子供たちを遊ばせないようにし過ぎているのでは?子供たちを小中学校時代に、家の外で兄弟や友達と思いっきり遊ばせてみたら」だ。

最近社会環境的に危険が一杯になっているせいか、子供同士で遊んでいる姿が少ないように感じる。近くの児童公園に小さい子供は沢山居ても、大抵保護者同伴のようだし、小学校の校庭開放で見ても子供同士で遊びに来ているのは少ないようだ。野球やサッカーのチームに入っている子たちさえ親が遠くから練習を見ているではないか。確かに子供同士で遊んでいて、池や川に落ちて溺れ死ぬと言ったニュースに接すると、子供同士で外に出すのは危険に違いない。

家屋が狭くて子供の遊び場が屋内に無かった時代は、子供は外に出て遊ぶしかなく、外に出れば幼いものは年長の指示に従って遊ばざるを得なかった。自ずから年長者は下の者に対して些かの責任を感じたものだ。従って自分で責任を負えるところまでしか、仲間を引っ張って行く事は無かったと思う。1本向こうの通りや隣町の神社に行くことだって大冒険だった筈。別のケースになるが、友達のお父さんに川に連れて行った貰って、泳ぎを最初に教えてもらった事が強い印象として残っている。

小生でさえ子供が小学生の夏に、娘姉妹とその友達数人を率いて池袋のマンモスプールに通った事がある。今更こんな事を言っても始まらないかも知らぬが、夏休になったら子供の勉強なんかより、友達関係を充分ウォッチして仲の良い友達作りに手を貸すのも親の大事な務めだろう。

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