怪我の功名と人体の妙

山で怪我をして歩く事さえやっとの状態、加えてこの猛暑だ。仕事は後継者が頑張ってくれているので、家でゆっくり休めばと思うのだが。案に相違して、連休明けの火曜日の午後から新社長と一緒に得意先に行く事になってしまった。新しい仕事に関する話である。縦走をゆっくり楽しんで火曜日に帰京、なんて事をしていたら「体制も変わった事だし、今回の話は遠慮してもらう。」になっていたかもしれない。正に怪我の功名だ。

火曜日朝一で最寄りの整形外科を探して8時半に飛び込む。普段はまず使わないバスを利用したが、走る事も早足も出来ないので目前で1本乗り遅れてしまい悔しい思いをした。昨夜婆さんから聞いてはいたが、整形外科の待合室は老人で溢れかえっている。整形外科は怪我の患者より老人性腰痛等のリハビリセンターの態をなしている事を初めて知る。今年開業したばかりで綺麗で広々した施設に大勢のスタッフがいるが、先生はどうやら一人らしい。下衆の勘繰りになるが「こりゃすぐに元を回収できるだろう。」

傷の措置を終えて、炎天下を日本橋方面迄足を引きずって行って仕事を無事済ます事が出来た。お陰で急に忙しくなり昨日も今日も午前中は医者通い、午後からは打ち合わせで都内を駆けずり回る羽目に。傷も5日目になると痛みがかなり薄らいできている。昨日既に膿出し用のドレインを引き抜いて、経過はかなり順調との事。むしろ包帯の下でガーゼを止めているテープにかぶれて、膝の回りが痒くて仕方が無い。

それにしても人間の体、特に神経とは微妙なものと感心する。膝を深く曲げたり、患部に直接触れない限り大した痛みは無いのだが、どうしても普通に歩けない。一寸の無理に神経は敏感に反応するのである。特に階段の昇り降りと座った姿勢から立ち上がる時が一苦労だ。我が家は旧式故に食事は座って摂らなければならない。座る時は右足を投げ出したまま腰を落とす事が出来るが、立ち上がる時に右膝を使えないので、どうしても両手と片足に頼った変な姿勢とならざるを得ない。

未だこんな状態なのに怪我した直後の10時間近く、どうして歩けたのか不思議で仕方が無い。外傷部位で痛みを感じるセンサーは当然稼働しても、脳かどこかでそれをブロックしてしまう別の神経回路見たいものがあって、それが同時に機能していたとしか考えられない。何れにせよ身体は休養を命じているのだから、今度の土日はゆっくりしよう。婆さんも言っていたが、登山用のズボンも丁度処分すべき時に来ていたようだ。登山用品店に代わりを買いに行く事にしよう。

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