2010年6月17日木曜日

おなじみの「社会正義」か

先週11日に書いたばかりなので余り気が進まないが、どう考えても腑に落ちないので再び触れたい。角界の野球賭博の件である。ついに文科省が乗り出して名古屋場所の開催が危ぶまれる状況になって来た。特に相撲ファンでもないし自分にとっては場所がお休みになっても少しも構わない。婆さんはかなり相撲に詳しいので「社団法人を返上させて、相撲株式会社にして税金をきちんと取ればいいではないか。」と言っている。

確かに相撲協会は松竹株式会社や吉本興業のように庶民に娯楽を提供しているのだから、それも一案かもしれない。文科省が不祥事があったからと言って多くの庶民が期待していた娯楽を中止させるのは、世の中を変に暗くしたり景気を悪くするのではと心配をしている。たしかに経産省所管の会社になれば不祥事の扱いも変わるかも。不祥事に関しては、違法賭博摘発の際には、客も勿論逮捕されるが、大概微罪で翌日には釈放されるとしたものである。厳しく罰せられるのは賭博を開帳した胴元であろう。

今回の騒動では客ばかりが賑やかに取り上げられて、大変な不祥事のごとく報道されている。いつもおかしな理屈を振りかざすので恐縮だが、小生も小学校の4,5年生の頃近くの温泉場にあった友人の家が所有していた別荘に遊びに行き、そこでパチンコや射的に興じたのを何故か後日担任にばれて大目玉を食った事がある。世の中に未成年者が足を踏み入れてはいけない場所がある事を知らなかった?或いは知っていたがあえて踏み込んだのかもしれない。

話が逸れたが、角界で博打客を徹底的に追求すれば、しなかった人間を挙げるのが難しくなって全員に居なくなってしまうのではないか。先週も書いたが、角界とアウトローとの付き合いは堅気との付き合い以上に深いのは常識の筈。警察関係者による外部の力を借りてアウトローとの関係を断絶させる、と気安く言うが警察関係者がアウトローに代わって角界をサポートできないのは明かである。つまるところは野球やサッカーのように企業を核にしたサポート体制でも構築すると言う事か。そんな事可能だろうか?

公営であるか非合法であるかは別にしてお相撲さんの娯楽から賭け事が無くなる筈もない。非合法賭博を野放しにして置いて客を摘発するのは少し順序が違うと思うのだ。公営の賭博にしてもノミ行為をしている人間(組織)は多いし、その客数となれば把握の仕様も無いのは公然の事だ。ばれたり逮捕でもされれば確かに不祥事ではあるだろう。しかし過去に迄遡って大騒ぎをするのは如何なものだろう。スポーツ界で「飲む打つ買う」を一切しない一流のプロ選手がいたらお目に掛かりたいものだ。

週刊誌が特殊な世界で生じた特殊な事件をほじくり出して騒ぐのは食うために仕方がないとしよう。しかし個人の密やかな娯楽が丸ごと不祥事のような騒ぎに持って行ったマスメディアと文科省の大人げなさには、些かの無責任さを感じるのである。

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