2009年4月30日木曜日

勲章

昨日は春の叙勲発表。
>政府は29日付で、春の叙勲受章者4068人と外国人叙勲の受章者70人を発表した。民間受章者は4  1%(1666人)、女性は8%(343人)で、いずれも昨年並みだった。受章者は省庁からの推薦がほ とんどで、一般推薦による受章者は5人だった。 旭日章は顕著な功績を上げた人、瑞宝章は公共的職務に 長年従事した人が対象となる。

最近は勲1とか2は無くなったそうだが、大中小の差別があり新聞を見ると一番上に出ている旭日大綬章なんてのはわずか数名でランク付けされているのは一目瞭然だ。ハリウッドの俳優クリントイーストウッドが叙勲(旭日中綬章)されたそうだ。これには少し驚いたが、新聞に名前が出ているような人は圧倒的に公務員の古手や大企業の、大組織のもとボスが多いようだ。

ネットで読んだ記事の中に公務員が国家に奉仕するのは当たり前だから、国家が彼らをことさら叙勲して讃えるのはおかしい。むしろ大阪府の橋下知事に一億円持参して「社会福祉に役立ててください」と寄付した何処かのお婆さんのような人にこそ勲章を上げるべきではないかと言うのがあった。この意見には大いに賛成したい。又若い人も叙勲しない事がルール化されているようだが、70歳過ぎても悪い事をする奴はするのだから若い人も叙勲に値する人は叙勲すべきだろう。

実は小生も役人の子で、我が父も70歳を幾つか過ぎた時に叙勲された。珍しく父が母を同伴して上京してきて、在京唯一の子供であった小生が両親を赤坂の料理屋に招きお祝いの小宴を持った。その時の親父の嬉しそうな顔と言葉「小過はいろいろあったが大過なく過ごせたのはお母さんはじめ皆の協力のおかげ」が未だに印象に残っている。

それから又20年ほど経っただろうか父が亡くなった時、私が祭壇に勲章も飾ったらと母や兄に言ったら
母や兄が、「そう思ったので随分探したのだが、勲章らしきものは箪笥の引き出しにあったが勲記がどうしても見つからない。勲章と言ってもみすぼらしいものだしみっともないからやめたのよ」との事。いろいろ聞くと父は勲章そのものは貰ってもあまり嬉しくなかったようだ。歳をとってやや自適の生活をしている時に、国から改めて人生を他人との相対でランク付けされるみたいで嫌だったらしい。

母もその気持ちを理解していて、ひょっとしたら勲記は母が或いは父自身が焼き捨てたのかもしれないが今となっては全て知る由も無い。何となく父や母の気持ちが分かるような気がする。我が家は余計なものを捨てたり焼いたりするのが得意な家系なのだ。

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