2021年10月5日火曜日

深い闇

 昨日、岸田新首相初の公式記者会見が夜9時から行われたが、老人には遅すぎて見逃してしまった。関心があったのは新内閣の原子力政策、専ら取り沙汰されていたのは、代貸の甘利幹事長一派の経済閣僚が全員原子力発電推進派とのことなので、それは承知していた。問題はその先にある日本国民とりわけ広島市民の声との折り合いの付け方だ。広島市のホームページを開けばトップに上がってくるのが<原爆・平和 > 平和への取組・平和学習等 > 様々な取組 > 「核兵器禁止条約」の概要である。

何年か前、て友人のすすめでアニメ映画の「この世界の片隅で」を観て以来と言うことでもないだろうが、これまでの政府の態度には少し不満がある。政府とすればアメリカ政府への気遣いかもしれぬが、言を左右して批准を避けてきている。日本が批准を避けていても批准国が50カ国に上り、今年1月には正式に国連決議が今年の1月に正式に発効したのはご案内の通りだ。

記者会見を1分も観てないので何とも言えぬが、質問も出なかったかもしれぬし、出たとしても新首相には批准に向けて党内調整を命じるつもりは無さそうだ。エネルギー政策と核兵器問題は別次元だから、条約批准は実現したいとでも言えば「いい男」と褒めたいが、そこまでの勇気は無さそうだ。ま、我が生命が尽きる前に、原子力の扱いについての結論は出ない可能性が高そうだ。

核兵器との関係がどの程度あったか分からないが、今朝たまたまNHK・BSでアメリカ・テキサス州・ダラスに関するドキュメンタリを観た。この町では1963年ケネディ暗殺事件が起こり、当時大統領の車が走っていた場所に今でもマークが施され、暗殺者オズワルドが潜んでいたビルのフロア全体が博物館となって、当時の状況がそっくり再現されている。これも興味深かったが、ダラスでコロナ禍にも関わらず最も売上を伸ばしているとされるガンショップの紹介があった。

アメリカの田舎町でも引き篭もりが増えたせいで、一般市民の自衛観念が高まって売上が伸びてるらしい。この辺が日本とは大分異なる社会現象だが、銃による殺人事件が、年間約3万件(テキサス州だけでなく全米とすれば)と思ったより少なかった。むしろ気になるのはケネディ暗殺事件も、2001年の911事件も大量の報告書があるにも関わらず真相が明らかになっていないこと。ここにアメリカ社会の深い闇がありそうだ。

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