2018年6月23日土曜日

「拉致問題」

大学時代の同級生に韓国人の同級生が一人いたが、時にマージャンしたくらいであまり近い付き合いはしなかった。長じて韓国クラブ通いもしたが、半島人との付き合いは殆ど無しで来ている。少なくとも終戦までは同じ日本人だから、在日の半島出身者或いはその2世3世は多いだろう。半島は日本の敗戦で解放されたが、国が分断され、必ずしも良いことばかりではなかった。今年に入って韓国と北朝鮮の関係が急速に変化しつつある。長いこと戦争状態にあった状況が、平和に向かいつつあるのだから誰から見ても喜ばしい筈で、世界中がこの動きをエンカレッジ(歓迎促進)すべきだと思うし、事実この動きを懐疑的に見ている者や国は少ないだろう。

国際的知識に欠けるので、この動きは実に急転直下に見えるが、アメリカや北のトップにすれば相当念を入れて軌道修正を図りつつあるのかもしれない。トランプ大統領とはその就任以前から既に何十回も直接話をしている我が総理が、その気配を感じ取れずにいたことをどう評価すべきか。トランプ氏をまるで精神分裂症患者同様に扱い、言動の予測が不可能、従って想定外のことが発生したなんて総理のための言い訳は聞きたくない。マスコミは日本が蚊帳の外に置かれた原因をきちんと検証すべきだろう。

流石にマスメディアにはあまり登場しないが、ネットを見ていると「米朝の新しい関係は日本の国益にそぐわない」と真面目に言う者さえいるし、一部の政府高官や応援団の中には、マスコミに登場して堂々と「我が国は緊張感をますます強固にして、武力に対する防衛を強化しなければならぬ。」と口走る者さえいる。我が国言論の主流が<米朝関係が壊れて東アジアに再び戦争の危機>を歓迎ではなかろうが、これではマスメディアに政府の間違いを検証せよと言う方が無理だ。

冒頭に書いた通り個人的差し障りは無いが、半島関係者が周辺に多すぎる。生半可な情報で変なことを書くと何処に迷惑が及ぶか、それこそ予測不可能だからこの問題には触れないようにしてきた。しかしここに来て安倍政権は「拉致問題」を殊更取り上げようとしている。少し前に書いた通り「拉致問題」とは何を言うのか、具体的な意味が分からない。昨日図書館で2010年の雑誌「世界」に掲載された「家族会と救う会の闇」と題する青木理氏の記事を読んだ。

未だ分からないことばかりだが、全国に散らばる拉致被害者を糾合して家族会を最初に立ち上げたのは、共産党分子だったことは確かなようだ。現在は政治家が家族会を利用しているのか、家族会が政治家を利用しているのか分からぬが、己自身マスコミを通してこれを一種のショーとして見ているのかもしれぬ。十分反省する必要がありそうだ。

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