2017年10月3日火曜日

PAC3

テレビ朝日の新番組「サンデーLIVE!!」(朝5:50~)を少しだけ観た。日曜午前の社会情報系ワイド番組として、キャストの目玉に東山紀之氏を置き、早朝から電波を流して視聴者を獲得したいのだろうが、各テレビ局の激戦を勝ち残れるかどうか。ざっと観ただけでは、とても評価なんか出来よう筈もない。ただ1回目の1日放送の中で、東山氏自らが北海道の新千歳空港にある航空自衛隊基地に置かれているPAC3の部隊をルポしたのは興味深く観ることができた。

<PAC3>とは言うまでもなく北朝鮮のミサイル攻撃を想定した、迎撃用のミサイル(パトリオットミサイル)のことである。兵器ミサイルについて明確なイメージを描ける日本の一般人は少ないはずだ。小生とすれば、対空兵器として思い浮かべることができるのは精々高射砲のみ、航空機を撃墜するために開発された大砲と言うべきか機関銃言うべきか走らぬ。ともかく一人の人間が引き金を引いて鉄砲の球を打ち出す仕掛けだろう。

しかし飛来するミサイルもPAC3も航空機ではない。ピストルの弾をピストルで撃ち落とすようなものと聞いた覚えがあるが、そんな説明でイメージできるほど頭がよくない。イラン・イラク戦争当時バクダッド駐在経験のある元外務官僚の孫崎享氏は駐在当時パトリオットミサイル爆撃を大分経験されたとのことで、その被害状況を語っておられるが、ミサイルとは大砲と大分趣が異なる新しい地上攻撃用兵器が基本のようだ。日本人には未経験なので誰もその着弾被害は想定できないが、孫崎氏が言うには直径15メートル深さ3メートル近い穴が開き、爆風被害が半径300メートルに及ぶそうだ。

この被害が大きいか小さいかは別問題としよう。要するにコンピュータで制御されて射程は約20キロ、マッハ5(毎秒1.7km)程度のスピードで飛んでいくのが<PAC3>。一方北朝鮮が実験発射を繰り返しているミサイル大陸間を飛翔することを目指しているので、性能が段違いで上空数百キロを飛んでくる。スピードはマッハ7とも8ともいわれる。これをちっぽけなミサイルで撃墜なんて土台無理、が孫崎氏のお話。

孫崎氏だけを信じる必要も無いが、東山氏のレポートで理解できたことが幾つかある。<PAC3>は車の上に載ってはいるが、この車1台だけでは使い物にならぬらしい。演習を実演してくれたが、これを操作する部隊の1編成が30人。車両が5台だったように記憶する。発射台車両の他は電源車、計算用のコンピュータ車、総合指揮車、もう1台あったと思うが、多分無線コントロール用ではなかったかな。

これがゾロゾロと格納庫から出てきて、各車両の無線を確認して、本部から来る飛翔体のデータに合わせてこちらの発射角度を決め、指揮官の指令を待って発射ボタンを押すだけ。東山氏が隊長に質問した。「これでミサイルを撃墜できますか?」隊長応えて曰く「ハワイでの実験では撃墜に成功しました。」この兵器が幾らにつくか知らぬが、昨年度から全国に配備が進められている。Jアラートも同じで、こんなクラシック兵器を大量に買い込んで「これで子や孫が安心の施策」と言われてもなぁ。

2 件のコメント:

まさやん さんのコメント...

サンデーLIVE見ました。
PAC3は役に立たない玩具のようですね。
戦争を避ける外交努力が必要だと思いますが。

さんのコメント...

まさやんさん
いつもコメントをありがとうございます。
共感して頂き、本当にうれしく存じます。