2017年10月17日火曜日

若年層の考え

たまたま35歳前後の若い独身男性と話す機会があったのでいろいろ聞いてみた。大卒でありながら非正規雇用で働く現代ではあまり珍しくない人。趣味はピアノ、小さい頃から習っていたようだ。そう多くはない給料のようだが、今でも月に2回は先生について練習をしているし、経済的には多少無理してピアノを置けるワンルームマンションを借りている。他には最近ゴルフを始めて、月1度くらいは友人と田舎の安いコースを探して行っているらしい。

酒や煙草はやらないので、こちらとはだいぶ違うキャラの真面目な青年だ。テレビ番組への興味も大して無さそうだし、新聞や雑誌、更には小説などの活字には縁遠い様だが、ネットをよく見ているのだろう、世間に疎いということは無い。ひょっとするとこちらより情報量は多いかもしれぬ。自分で株を売り買いしているとは言わなかったが、株価についてまで詳しい。今でこそ朝晩テレビで株価がどうのこうの聞かされるので何となく動向がインプットされてしまうが、こちらは若い頃に株価なんて全く興味が無かったし、知りもしなかった。

自分の若い時代を思い出すと自慢にならぬことが多すぎるし、今でも標準的老人とは言えぬだろう。彼が標準的な青年であるかどうかも分からないが、実在の一人であるのも確かだ。彼の政治に対する考えも興味深い。先ず政治に対する関心は高くなさそうだ。余り突っ込んで聞いていないが、自民党を支持しているようだ。若い層が与党支持と巷で言われている通りだ。安倍首相に対する嫌悪感(特に好きとか嫌いは聞いていない)より、野党のだらし無さのインパクトが先に来てしまうらしい。

曰く「野党は野合を繰り返しながら安倍批判の一点張りだが、安倍を倒した後に何が来るのですか。仮に政権を取れたにしても何もできないでしょう。どう転ぼうと世の中は大して変わらないと思いますよ。」ここまで来た時、横にいた50歳で独身の友人が助け舟を出した。「更に野党には外交ができる奴がいないから余計始末が悪いや。」この二人が若年層の平均的思考かどうか分からないが、当たらずとも遠くは無さそうでもある。「なるほどね」と半分解ったような気持でもある。

「外交は誰が政権を取ろうと不可逆のもの、新政権の政治家は今後について基本的な方向性を示すことが役割になる。外交の現場、実態は一般人には窺い知れないが、政治家より圧倒的に官僚が仕切るので、新政権に誰が来ようと外交が出来ないなんて心配は無用。」と言おうかと思ったが、官僚と政治家の役割を言い出すと難しい。結局黙って聞くだけにした。

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