2016年11月30日水曜日

貧困老人

現政府の方針として今後は高齢者に対する福祉政策を厳しくしていく方針のようである。野党にはこの方針を阻止するだけの力が無いので、ということは国民がその方針を是認することに他ならない。幸い今年は高額療養費のお世話にならずに済みそうな状況ではあるが、年金支給額の見直しなどから想像すると、先行き短いにも関わらず、些かも不安を感じないと言えばうそになる。

どうせ先行き長くないのだから年金を有り難く頂いて、その範囲で生きていればいいだろう。貯えなんか無いに等しいが心配するまでもなく、いけるところまで気楽に行こうの人生である。ところがある専門家(著書「下流老人」を著わしたNPO法人ホットプラス代表理事 藤田孝典氏)に言わせると、あまり気楽に考えてはいけないようだ。厚生年金の平均的な支給額は現在月に14万円とのこと。現在のところ平均値より少しましではあるが、政府方針からすると遠からずその線に達するのではと若干の心配も起こってくる。

無収入の年寄りがあまり長生きすると、生活水準を確保できない線に予想外に早く到達して、相談に駆け込んでくる老人がめっきり増えているらしい。なんでも生活保護基準は首都圏では1か月あたりの収入が概ね13万円以下らしいが、確かに14万円ということになると大差がない。暢気に構えて長生きでもしてしまうとそんなことになりかねぬとは知らなかった。確かに社会のお役に立たない人間が、若い有為の人と同じ空気を吸って同じ飯を食うというのは無駄なことかもしれぬ。

その意味から言えば現政権の方針に難癖はつけられない。今現在なすこともなく、健康オタクを気取っているのは社会のためにも自分の為にもならないように思えてくる。願わくば序でに高齢者にもっと厳しく諸法令を見直してはどうだろうか?例えば高齢者に発行されているバスの無料パスを停止して70歳以上は公共交通料金を高く設定するとか、70歳以上には自動車運転を禁止するとか、映画館なんかのシルバー割引もやめて、フィットネスとか健康施設の利用も高額するとか、いじわるの方法は限りない。

思い切ってそうすれば高齢化社会の弊害は徐々に緩和されるかもだ。なんて馬鹿なことを考えたりしたが、長寿があまり目出度くない時代になってきたのは確かだろう。先ほど91歳になられて尚矍鑠たる大学入学時の保証人の方と話をしながら思ったりした。

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