2016年2月8日月曜日

母の想い出

相変わらず寒い日が続くが、今暫くの辛抱で花咲く春がやってくる。特に今年はNHK大河ドラマ「真田丸」が当たっているとのことなので、上田城を抱える上田市民が春を待つ気持ちは一入だろう。花見のため列車で旅行するほどの風流は普段持ち合わせないのだが、久し振りに訪ねるのも悪くは無い考えだ。日本の観光資源が国際標準に照らしてどの辺に位置するか分からないが、毎年咲く花を只見るためだけで、大勢の市民が国内を旅行するなんて国はそうざらには無いだろう。

昨年は外国からの観光客が1千万人を軽く突破したと聞くが、結構なことだ。訪日の目的はいろいろだろうが、日本が安心して観光できる数少ない国であるのは間違いなさそうだ。夏にオリンピックが開催される予定のブラジルなんぞ、政府自身が「出来るだけ妊婦は来ないでくれ」なんて言い出す始末だ。そうでなくても、いま安心して観光旅行に出かけることができる国は何処だろう?

行く気も無いのにこんなこと考えても仕方ないのだが、今日は亡き母の誕生日であること思い出して、供養代わりに母の思い出を少し書く。母が晩年最も楽しみにしていたことは旅行だったと思う。最晩年は斎藤茂田夫人の輝子さんのようにはいかなかったが、それでも少なくとも小生の現在年齢75歳くらいでは未だ海外旅行に行っていた。勿論国内旅行も好きで、基本的に遊びまわるのが好きだったと言える。

血筋は争えず、孫にあたる娘の一人にまで遊び好きは受け継がれているが、我が世代からは外国旅行は苦手のようだ。第一今外国旅行なんてどこがお薦めポイントなんだろうか。欧米先進国は貧富の格差が拡大して治安が不安の上、テロの危険性がある。中東から地中海沿岸の古代遺跡を持つ国の大半は紛争地域そのものと勝手に思っているが、当たらずともそう大きく間違ってはいないだろう。母だったらどう思うだろうか?「経済封鎖が解かれるキューバへでも行きたい」なんて言い出しかねない。

あれこれ考えると、格差拡大が問題視されつつある日本であるが、どの町に行っても足を踏み入れてはいけない場所や時間が特にある訳でもない。北朝鮮のロケットが上空を通過するだけで大騒ぎはするが、未だ平和そのものだ。婆さんは「亭主元気で留守が一番」だそうだ。期待に応えて少しは旅行でもしよう。

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