2015年9月12日土曜日

水害の爪痕と自衛隊

北関東や宮城県の水害の爪痕は見るだに恐ろしい。一夜にして家を失われた方の喪失感はいかばかりだろうか。ゴキブリばかりか鼠の足音さえ頻繁に聞こえるぼろ屋でも、生活の拠点があると言うことがどんなに有難いことか、改めて思わずにいられない。常総市は6800棟もの家が水没したそうだが、被害にあわれた人は万を超えることだろう。内閣の副大臣が昨日常総市を視察したそうだが、災害への政府の対応は相変わらず遅い。民間ボランティアの方がずっと早く行動を起こしている。

自衛隊の救援は確かに行われているし、人命救助に数機のヘリが活躍した様子は、報道でこれでもかというくらい見せつけられた。しかし被災された方への復興支援については未だ何も命令が出ていないのだろう。或いはそんな時に重宝されるのはお門違いとでも言うのか。自衛隊はこんな時にこそ迅速且つに大々的に人員を投入すべきだ。イラクやアフガンの復興支援については、いつも自己完結型とか、なまじのゼネコン以上の実力を持つと大言壮語しているではないか。是非お手並みを拝見したい。自国を衛る組織であれば当然だろう。

大体国連平和維持とか何とか言っても、所詮は他国の戦争へのチョッカイではないか。このチョッカイを拡大する法案の国会審議が昨日も参議院であった。総理も出席していたようだが、相変わらず政府側の答弁は論理的に破たんしていたらしい。しかし、この水害報道と今朝の東京の地震報道で、テレビでは殆ど触れられていない。

この騒ぎに乗じてと言って言い過ぎかどうか、兎も角国民の気が付かない間にいい加減な質疑で時間を稼ぎ、来週末には参議院で採決して仕上げる心算らしい。安倍内閣にとっては勿怪の幸いかもしれぬが、国民の不幸をそのように悪用するとはとんでもない心得違いだ。ヨーロッパの難民問題はとぼけてもいいとしても、国内の問題は真剣に取り組んで貰いたい。「緊急事態なので、法案を次期国会に持ち越します。」とでも言ってみろだ。

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