2015年6月1日月曜日

中国とのビジネス

このところ運動会日和の晴天が続いているが、年寄りの体調管理が上手くいかない。事務所に居て窓を開けてさえいれば爽やかな初夏の風が入るが、そこは都会のど真ん中、騒音がうるさすぎる。と言って閉めきってしまうと、どうしてもエアコンに頼ることになり、これの温度調節が難しい。結局風邪を引いたようで、昨日はテンションが全く上がらず、終日頭がボーとして何をするでもなく過ごしてしまった。

仕方なしに今日は出しなに風邪薬を一服服用に及んで事務所に来たが、未だに頭がすっきりしていないようだ。午後来客があって、中国とのビジネスの難しさをいろいろ話してくれた。習近平国家主席の意向が経済の末端にまで及んでいるらしい。友人のビジネスが契約直前になって、中央政府の意向で突然のキャンセルを食ってしまい、大損を出したとのこと。友人は映画のプロデューサーで、中国企業とスポンサー契約がほぼ纏まっていたらしい。

先方も中国では名のある一流企業で、社長自ら10数名のスタッフを引き連れて来日し、友人も2日も続けて未だ嘗て無いほどの接待に与ったそうだ。それが、シナリオの中に現在の中国の少数民族政策に触れる瑕疵が政府から指摘された途端、一夜にして10数名いた関係者があっという間に本国に引き上げて、連絡不能状態になっていっるとのこと。契約直後から撮影に入る準備をしていた段取りが全て白紙になってしまったので、当然のことながら友人にはキャンセル料の責任が重く圧し掛かっている。

友人が嘆くのは、彼等にはこのキャンセル料金支払の意味が全く通じないらしい。恐らく似たような話は嫌なほどあるのだろう。昔小生も少し経験があるが、中国のそれなりの人間とさしで話をしている時は、非常に物わかりが良さそうな感じを受ける。しかし、こちらからの依頼も何ら問題ないようだと安心してしまうのは危険だ。翌日担当者と話をすると、昨日にこやかに話していたあの「社長が首を縦に振ってくれません。」みたい答えが返ってきて驚いてしまう。

「ではもう一度社長と話を。」と迫ると「社長は海外出張に出てしまったので」みたいなことではぐらかされる。一瞬詐欺まがいのようでもあるが、100%そうでもない節もある。手前勝手とも少し違うし、個人的コネクションやビジネスとと政府の関係等々。中国と言う国は余程心して掛からぬと、難しい国であることだけは間違いない。

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