2015年3月30日月曜日

同じ日本人同士だろう

急に春らしい日となって嬉しい限りだ。今日は夕方から銀座のホテルで同窓会の幹事会があるので出かけなくてはならない。早めに思いついたことを簡単に書いておく。沖縄宜野湾市辺野古に新設が予定されている米軍基地建設をめぐって、県知事と政府が激しく対立した構図が生まれて、大部分の国民が心配しているだろうし、小生とて例外ではない。昨日これをテーマにしたNHK「日曜討論」を聞いてみた。

政府側の応援団は「そもそも、世界で最も危険とされている普天間基地を返還して貰うことで、その何分の一かの代替基地を辺野古沖に用意することになったこと、普天間基地返還が決まったのは橋本内閣時代の1996年、19年も前の話ではないか。普天間の危険除去との根本問題を忘れてしまっては困る。」「 沖縄県における米軍施設・区域の整理・統合・縮小 については、日米の合同委員会の平成8年12月に結論が出て決まっている話で今更変更はできません。」

平たく言えば、上記2点の論拠を頼りとして、政府の頑なな態度「この期に及んで何を寝ぼけたことを言っているのか。」を擁護しているようだ。県知事側の応援団は「普天間基地返還が決まった1996年当時の沖縄県知事は大田昌秀氏で、当時から代替基地は県外を主張していた。一昨年暮れに突然辺野古移転容認を打ち出した仲井間前知事でさえ、立候補当時は県外移転を掲げて当選しているのだ。要するに、沖縄県民は一貫して県外移転を主張しているのに、政府は何故聞く耳を持たないのか。」に尽きるように聞こえる。

政府側応援団は岡本行夫氏、元々は外務省の役人だが95、6年当時は橋本総理の総理特別補佐官だったことで売っている人。そして森本敏氏、この人の経歴が実にいかがわしい。民主党時代に防衛相になったのは衆知のことだが、今はすっかり自公政権べったりになっている。スパイ小説読み過ぎの老人には、彼こそアメリカが日本工作に使っているスパイにしか思えない。

そんなことはどうでもいいが、知事側の応援団は植村秀樹流通経済大学教授と屋良朝博沖縄国際大准教授、二人とも初めて知る人で政府側応援団い比べると年齢がかなり若く見えた。面白かったのは両者の主張は上記の通りで噛み合わないが、噛み合わないことを指摘したのは司会者でなく、知事側の応援団である。メディアも取り上げている辺野古に基地を作るのか作らせないのか、の議論自体19年も続けているけど不毛ではないか。

もっと本質的議論をすべきだろうとの指摘である。即ち本質的にアメリカの海兵隊が日本の安全保障にとって何故必要で、それが何故沖縄に居なければならぬのか。ここを突かれると岡本、森本の両氏も返答に詰まる。即ち海兵隊の存在は全くアメリカの世界戦略上から生まれもので、沖縄に居なければならない理由は全く無いのだそうだ。現在でも主力部隊は長崎の佐世保に常駐しているらしい。

若い先生方の方が余程政治的にも軍事的にも勉強していることがよく分かった。
それにしても政府側の対応のご粗末さ、特に法治国家云々に至っては法律なんか全く知らない小生でさえ使用法がおかしいことが分かる。法治とは封建時代の権力者が自分勝手をすることを人治主義と言い、それを抑制するために法律が定められたことを指すことぐらいは知っている。国民市民の声に耳を全く傾けない「法治国家」なんかあろう筈がない。

兎に角現在の政府は嘘と誤魔化しが多すぎる。ドアがあいてるなんて言わずに、もっと虚心坦懐に人の話に耳を傾け、自分の思いも正直に話すことが必要だろう。今のところ誰も日米安保条約を破棄しろなんて言ってはいないのだろうから。

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