2014年6月12日木曜日

夢に非ず

サッカーワールドカップブラジル大会の開催が迫り、日本代表チームも参戦しているので関連報道が盛り上がってきている。確かに国会の党首討論なんかより余程国民の関心は高いことだろう。今朝食事をしながらテレビを見ていると、代表チーム選手の一人である青山敏弘選手のことが取り上げられていた。海外で活躍している選手の名前は知っているが、彼は国内組なので初めて知った。同時に思った、むしろ感心したことがある。

彼は岡山県倉敷市の出身で、フィギュアスケートの高橋大輔選手と保育園から小・中学校まで同級生で仲良しだったらしい。今朝のテレビに二人が小学生時代に書いた「将来の夢」が示されたのを見て感心してしまったのだ。高橋選手の夢がスケートでオリンピックに出場すること、青山選手はプロサッカー選手になることと書いてある。何年生時代かは聞き漏らしたが、間違いなく小学生時代の話である。彼等は現在28歳だから、20年足らずで夢を実現していることになる。

10年一日はおろか四半世紀も何の成長も無く無駄に過ごしている我が身と比較すると、敬服するばかりである。それはさておいても、近頃の少年少女の意識が我々の時代と比較にならぬほど変化していることを再認識せざるを得ない。児童の職業教育なんて言葉を耳にすることがあるが、学校で無理に教育なんかしなくても、今の子供たちは現実的に将来どんな大人になりたいかを考えるか感じるチャンスに恵まれているのだろう。これは普段悪口ばかり書いているテレビのお陰に他なるまい。

事実我が小学生時代を思い起こしても、友人の中で現実的な将来像を思い描いていた友人を見つけるのは難しいと思う。お医者さんや弁護士さんのお子さんが親御さんと同じ職業についている場合があるので、必ずしも全部が全部将来なんか夢みたいに思っていたとは言えぬかもしれぬが、取り敢えずは現在の遊びに夢中になることはあってもプロスポーツ選手になりたいなんて子はいなかったと思う。

現在はスポーツに限らず芸能でもそうだ。小学校入学以前から将来プロの音楽家やダンサーになることを目標に習い事を始める人が少なくないらしい。本人も偉いかもしれないが、両親とか家庭で見守る側も容易ではないだろう。婆さん曰く「小学生時代から東大入学を目指しなさい、なんて発破をかけるより余程ましじゃない。」確かに一流とされる大学を卒業しても、人生目標が上手く見つからず挫折する人間は多いだろう。

一般的なお勉強と違って芸事の場合は何かが身に着くことは明らかで、別に狙い通り超一流にならなくても大人になっての生活が豊かになるとすれば、幼いころから一筋に何かを目指すのも悪くないかもしれぬ。

2 件のコメント:

トパーズ さんのコメント...

自分の夢を実現させる・・・・並大抵の努力では叶いませんが、
お二人の不屈の精神とそれを影で支えてくれた家族や友人達が
可能にさせたのでしょうね。

senkawa爺 さんのコメント...

トパーズさん
コメントをありがとうございます。
仰るように、夢は大勢の人の支えがあってこそ実を結ぶものかもしれません。