2011年2月23日水曜日

東京湾臨海都市風景

昨日仕事の関係もあり、久し振りに東京湾の埋め立て地にある東京ビッグサイト(国際展示場)まで行ってきた。未だ吹く風は少し冷たかったが、春を感じさせる陽射しがあって東京を海側から眺め、今昔の感を深くした。その昔、まだ30歳になるかならないかの頃、江東区の門前仲町近くに大事なお得意様があり、大変可愛がって頂いた。そのお客様は大のゴルフ好きで、事務所から車で15分とかからずで東雲(しののめ)ゴルフ場に行けるので、仕事の合間にもよく行かれていた。

こちらも何回かお伴をさせて頂いた事がある。木場を通って埋め立て地の端にあるゴルフ場に着くと、茫漠たる風情でもうとても東京なんて感じがしなかった。なんでこんなところを埋め立てたのだろう、と不思議に思ったりしたものだ。でも今から思えば、当時も巨大都市東京から生まれる莫大な産廃などで、埋め立てはどんどん進んでいたのだろう。やがて東雲ゴルフ場は無くなり、こちらも担当を外されて臨海方面を訪ねる事も久しく無かった。

鈴木都政の最後の頃、堺屋太一氏プロデュースの都市博計画が持ちあがってこの方面が話題になった。この計画が持ち上がった時にも、昔のイメージが払拭できず、こんな事でもしなければ、あんな場所の利用法は無いだろうぐらいの思いしか無かった。結局都市博も青島幸男都知事の誕生で潰れ、臨海の埋め立て地は、小生が生きている間は砂漠のままかとも思っていた。勿論国際展示場が出来たり、フジテレビが移転したのは知っているし、何回か足を運んだ事もある。

有楽町線で豊洲に出て、ゆりかもめに乗った。運転士がいない事は知っていたが、10数年ぶりなので前方に運転士がいない電車で何となく不安になるのは、やはりお歳のせいだろう。車窓から見る臨海都市はビルが林立しているし、内陸に聳える東京のスカイラインは、35年前に生まれて初めて見たニューヨークマンハッタン島のスカイライン以上に美しかった。もっと言えばSF映画の一シーンのようにさえ見える。

世界のあちこちから凄惨な映像がニュースとして流れてくる昨今、穏やかな春の日を浴びてシンと済ましている光景を見ていると、日本は平和で良いなぁ、とまたしても思ってしまうのだ。夕方珍しく仕事でトラブッテ帰宅が少し遅くなった。NZの地震も知らず遅くなったのが仕事がらみと言うと、「自国の軍隊に撃ち殺されたり地震で行方不明になっている人の事を思えば、大した事ではないでしょう。」と妙な激励を受けてしまった。

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