2011年1月19日水曜日

プロとアマの差

昨日に続いて囲碁の話です。実例を小生も具体的に見て知っている事を書きます。囲碁のプロは初段から9段までの段位があります。実力の差については諸説ありますが、素人から見れば実力的には殆ど差が無いとも言えます。公式戦になれば皆同じ条件での勝負です。勝ち星が重なれば自然に段位は上がります。相撲とは違って、負け越しても段位が下がる事はありませんから、9段のベテランが若い初段に真剣勝負で対峙すれば負ける可能性は十分あるでしょう。幸い段位格差があると公式戦では当たらない仕組みになっています。

アマにも級や段位があります。これは囲碁普及の奨励的な意味もあり、余り当てにはできません。中には自分で○段格なんぞと称して偉そうにしている人が世の中には一杯います。ところがプロとアマの実力差となると、例外が無い訳ではありませんが、雲と泥か天と地ほどの差があります。通っている碁会所の主人も大学囲碁部で鳴らし、新聞社主催の全国囲碁大会優勝の経験もあります。それこそ格で言えばアマの最高位6段は勿論、10段格と言っても通用するのでしょう。

嘗てはプロに勝った(勿論ハンデ戦です)事もあるようです。しかし小生が2度ほど観戦したプロとの対局では実力差が歴然です。又そうでなくては困ります。一方はそれで飯を食っているのですか。ゴルフやお相撲等スポーツは勿論ですが、何事もプロとアマの実力差は似たようなものでしょう。職種に依ってはプロの資格認定の無い世界も沢山ありますが、恐らくプロになるにはその道に一意専心、最低でも15年や20年は修業を積んでいる筈です。一寸頭が良かったり運動神経が良いアマと一緒に考えるのは失礼かもしれません。

嫌味な自慢をすれば、小生は大学で社会学を学び(たまたま専攻しかな)、社会に出てからは職種として営業(即ち売り子、婆さんに言わせれば「世の中でもっともインチキくさい『広告』の」)を一意専心といかないまでも、40年程一所懸命やって飯を食いつなぎました。従って営業のプロと思っています。

たまたま読んでいた本に面白い事が書いてありました。「政治家は何のプロか、立法の?いや違う、即ち選挙のプロなり。これまで日本は、政策を立案するプロは官僚であった。」これは卓見だと思いました。特に民主党には若くて優秀な議員が多いので、プロの官僚には負けない、彼らの力を借りずとも政策立案が可能と勘違いする人が多いようです。これがそもそも間違いで、アマがプロに挑戦するが如き勘違いをしないで、政策立案のプロの力を十分活用すべきだそうです。

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