2017年8月1日火曜日

情報の偏り

「満面の笑みで防衛省を後に」のタイトルを読んで怒りがこみあげてくる。そもそも「離任式」なんて言葉も初めて聞いたが、不祥事で辞任を余儀なくされた人間が栄誉をもって送られ、送るなんてことがあって良い筈が無い。友人が「あいつがノーペナ(無罪、無瑕疵)でいるなんて許せない」と怒っていたが尤もだ。つられて稲田氏を槍玉に挙げて言いたい放題の悪口を書こうかと思ったが、馬鹿々々しいのでやめた。

代わった岸田兼務大臣がまた頼りなさそうで、日本の外交と安全保障の無策ぶりは目に余る。北朝鮮のミサイル発射を受けて首相以下、国家安全保障会議々長、防衛大臣のそれぞれがご丁寧にそれぞれのカウンターパートに電話をして「何でもかんでもアメリカ様の言う通りにします。」と言ったらしい。商店の御用聞きじゃあるまいに、いい加減にしてほしい。

アメリカの国連大使は「これ以上国連決議なんかしても無駄なこと」とかなんとか、堪忍袋の緒が切れそうな風情を見せたり、CIAが「すぐにでも軍事行動をとれる準備が整っている。」と物騒なことを言っている。なんで国防省でなくてCIAなのか不思議だが、聞くところでは、大統領がとっ散らかっているアメリカでは国防長官だけは決まったものの、肝心の国防省高級官僚が全く決まっていないらしい。

如何に世界最強の軍隊でも各軍の頭がいない状態で、各軍は現在どうやって組織を維持しているのか心配だし、大臣一人が頑張っても、組織自体が巨大すぎて、実質的に軍を動かせないだろうと余計な心配をしたくなる。ある意味では日本以上にアメリカが安全保障上の危機だろう。兎も角アメリカが軍を動員したり、CIAが秘密の軍事的行動を起こしたりすれば、世界の終わりになりかねないのでアメリカ軍が機能し得ないのはご同慶の至りかもしれぬ。

他には中国とロシアの動きを期待するしかないが、日本の報道では中露の具体的対北朝鮮の動きが全く知らされない。外交努力が全く無いような報道になっているが、報道機関自体も実態を掴みきれないのだろう。日本政府は実態をどこまで把握できているのだろうか。それにしても安倍首相や岸田大臣の日米韓の連携強化と北に対する制裁強化の表明は、何ともご粗末に過ぎる。せめて中露の意見もよく聞いて、慎重に今後の対応を熟慮してから何らかの発言をすべきだろう。

小生なんぞは好みの記事しか読まぬが、公的機関の情報経路がどうも偏りすぎているような気がしたならない。

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